2009年7月11日 第九回 里山巡検

地球環境系の巡検として、岐阜県郡上市のこうじびら山の家と縄文大鍾乳洞に行ってきました。

こうじびら山の家では、もんじさんこと河合さんと助っ人のやまちゃんこと山中さん(NPO法人 杣の杜 学舎)が迎えてくださいました。 着いたらすぐにお昼ごはんの用意です。メニューは炊き込みご飯、鶏ちゃん、お吸い物で、それぞれ薪で火を焚いて作ります。大きい薪を組み、鉈で細く割ったものを間に並べて火をつけたのですが、うまく空気が通らないと火が大きくならず、見るのは簡単でもやってみると難しい作業でした。作ったあとは屋外デッキでお昼ご飯。みんなで苦労して作ったご飯は、格別でした!

お昼のあとは裏山に散歩に行って、帰ってからはコーヒータイム。コーヒーとシフォンケーキをいただきながら、やまちゃんに日本の人工林の現状や今間伐をする必要性、林業の問題などをお話していただきました。

その後は山の家を出発して縄文大鍾乳洞に行きました。ここは鍾乳洞内に電気がついておらず、真っ暗な中を懐中電灯片手に進むのは楽しく、ついつい長居をしたことを反省しています。また、ここは縄文人が暮らしていた遺跡でもあり、当時の生活跡を見ることもできました。

いつもとは少し違う体験づくしだった今回のようすはこちら。

2009年6月27日 第八回 金生山巡検

岐阜県大垣市の金生山化石館とこどもサイエンスプラザに行ってきました。

金生山は、世界的にも貴重な古生代の化石が多数産出する地として有名です。しかし、大部分が鉱山という事もありこういった巡検ではなかなか化石を見ることはできないのですが、この日は金生山化石館の橋本館長(元中学校の理科の先生でもあります)のご案内のもと、フズリナやシカマイアなど貴重な古生代の化石を露頭で見せていただくことができました。橋本先生は非常に金生山の化石が好きな方で、金生山の化石の魅力や重要性を館長自ら楽しそうにお話ししてくださったのがとても印象的でした。また、化石館の裏側(展示しきれない化石や鉱物標本など)を見せてくださったり、参加者へのお土産としてきれいな化石や方解石の大きな結晶を頂きました。

また、午後からは大垣市スイトピアセンター、こどもサイエンスプラザを見学しました。この施設の1番人気は「スペースウォーク」で本来は小学生までしか体験できないものですが、金生山化石館橋本館長の取り計らいと和田館長のご厚意により私たち(大学生と大学院生)も体験させて頂くことができました。月面での重力は地球に比べておよそ6分の1の大きさしかないことが知られており、「スペースウォーク」は月面の重力下(地球の重力の6分の1)においてどのように自分が動けるかを機械の力を借りて疑似体験できるようにしたものです。いつもの6分の1の力で動ける、いつもの力で6倍動けるというのは非常に面白く、貴重な体験をさせていただきました。サイエンスプラザには他にもプラネタリウムや自然科学全般をわかりやすく解説した展示がなされており、「こども」サイエンスプラザと銘打ちながら、私たち大学生以上でも十分に楽しめる内容でした。そんなこの日の様子はこちらから。


この日の巡検は金生山化石館の橋本館長、こどもサイエンスプラザの和田館長のお力添えのもと、非常に充実した巡検にすることができました。改めてこの場で御礼申し上げます。ありがとうございました。

2009年6月10日 第七回 岩石薄片作成・観察

先週の続きとして、薄片作成と観察を行いました。

2009年6月3日 第六回 岩石薄片作成

先日の根尾谷巡検で採集した岩石の薄片を作成しました。薄片とは、岩石を光が透けるくらいまで薄く削ったもので、顕微鏡観察に用いるものです。決して派手ではない作業ですが、私たちの研究において岩石薄片をきれいに作成できるかどうかというのは如実に研究成果に影響するので非常に重要な行程になります。次回で、薄片作成の残りの過程と、出来上がった薄片を観察します。普通に見るのと顕微鏡で拡大して見るのとではどのような違いがあるのでしょうか。もしかすると、地質学を大きく変える大発見が潜んでいるかも。それは、次回のお楽しみです。

また、地球惑星物理学講座を見学しました。先生方、院生の方々にお話しをしていただきました。地球惑星科学科で地球物理学を研究する意味、面白さがなんとなくわかったのではないでしょうか。自分に最も適した学問を選んで欲しいという思いからか、先生方は非常に熱心にお話をしてくださいました。きっと、今後選ぶべき道を見つける糸口につながるものと思います。また、院生の方は、ご自身が実験に使用する実験器具を紹介してくださいました。なかなか見る機会が無い物を見せていただき、興味深いお話をしてくださいました。ありがとうございました。

2009年5月31日 第五回 根尾谷断層観察・根尾川河原散策

根尾谷断層周辺の巡検を行いました。朝は運転席・助手席の二人のせいで天気が少し悪かったのですが、時が経つにつれて太陽がのぞく様になり野外巡検にはとても良い日になりました。

午前中は根尾谷地震断層観察館とその周囲で断層を見学しました。前々回に断層形成実験を行いましたが、今回は実際の断層を観察し、地球規模の断層のダイナミックさと、 断層活動が私たちの生活に与える影響を知ることができたと思います。

午後は、日本三大桜のひとつである淡墨桜(の雄大な葉桜の御姿)を眺めながらお昼ごはん。その後,付近を流れる根尾川の河岸で、礫の観察を行いました。

また、移動中や休憩中に私たち大学院生の研究内容を話す機会がありました。これからどんな事を勉強していくのか、 自分はどのような研究がしたいのか、を考える参考になれば幸いです。そんなこの日の様子はこちら

p.s. 道中のハプニングはご愛嬌ということで・・・。

2009年5月17日 第四回 名古屋市科学館

名古屋市科学館を学芸員の西本さん(テクトニクス講座の社会人ドクターでもあります)に解説していただきながら見学しました。

同科学館の生命館2階の一画には岩石や化石などの展示があり、そちらを主に解説していただきました。地球が誕生してから現在に至るまで、岩石や鉱物、化石が示唆する事などを、学芸員のこぼれ話と共に解り易くお話していただきました。何となくではあるでしょうが、地球科学・地質学の概略がつかめたのではないでしょうか。私たち大学院生にとっても大変勉強になりました。しかし、私たち大学院生が最も楽しんでいたような・・・。そんな名古屋市科学館の様子はこちらから

2009年5月13日 第三回 断層形成実験

地球科学とは、なぜ断層を研究するのか、について地球史学講座の小畑と沼田が話した後に、逆断層を作る実験を行いました。

小麦粉とココアの地層を手で押して逆断層を作ったのですが、実際にできると感慨深いものがあります。どこかで断層を見かけたら、『どんな動きの断層か』、『どんな力が加わったのか』を考えてみると面白いかもしれません。実験が終わった後は地層に使った小麦粉とココアを使ってクッキーを焼いてみんなで食べました。そんなこの日の様子はこちらから

2009年4月22日 第二回 リモートセンシング

リモートセンシングに関して地球環境システム学講座の河合君、渡辺さんが座学を行いました。

地球環境をいかにして衛星データから読み解くのかということを中心にお話しましたが、衛星を使って月の成り立ちまで解明してしまおうという話は、面白かったけれども難しかったかも知れません(地質系の院生にとっては)。衛星から地球や宇宙を解明したい人は、是非地球環境システム学講座にコンタクトを。そんなこの日の様子は上の第二回・・・の部分、もしくはこちらから。

2009年4月15日 第一回 ガイダンス

一年生から三年生まで、たくさんの方が来て下さいました(総勢8名)。途中からの参加、巡検だけの参加等も歓迎しますので、下記連絡先までご一報下さい。

  • テクトニクス研究室      沼田直樹  numata(@)teged.eps.nagoya-u.ac.jp
  • 地球環境システム学講座 青山ちひろ a-chihiro(@)nagoya-u.jp
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